リスクを数字で比べる
リスクとは、悪いことの起きやすさと、起きたときの被害の大きさを合わせて考えたものです。数字で比べると、限られた時間とお金を、いちばん大事なところに使えます。
小さな会社のサーバには、守りたいものが何十個もあります。でも、予算は少しです。どこから直すかを、勘ではなく表で決めます。
このレッスンのゴール
メモ
起きやすさと被害の大きさから、リスクを評価することができる。
キーワード
| ことば | いみ | れい |
|---|---|---|
| 資産 | 守る価値のある、データや機器やサービス | |
| リスク | 起きやすさと被害の大きさを合わせたもの | |
| 起きやすさ | その出来事がどれくらい起きそうか | 1から5 |
| 影響 | 起きたときの被害の大きさ | 1から5 |
| リスク値 | 起きやすさと影響をかけた数 | 3 × 4 = 12 |
| 残余リスク | 対策をしても残る分のリスク |
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まず守る資産を書き出す
資産は、守る価値のあるものです。データだけでなく、機器やサービス、人の時間も含みます。
リスクの評価は、資産を書き出すことから始まります。資産ごとに、何が起きると困るかを考えます。
サーバの資産と脅威の表
| 資産 | 起こりうること | 破られる要素 |
|---|---|---|
| 共有フォルダ | 設定ミスで他人に読まれる | 機密性 |
| バックアップ | 古いコピーのまま気づかない | 可用性 |
| 管理者の口座 | パスワードを盗まれる | 機密性と完全性 |
| 作業ログ | 容量がいっぱいで記録できない | 可用性 |
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リスク値は起きやすさ掛ける影響
起きやすさと影響は、それぞれ1から5の点数で付けます。1はめったにない、または小さい。5はよく起きる、または会社が止まるほど大きい、という意味です。
2つをかけたものがリスク値です。最小は1、最大は25です。計算は、ターミナルでもできます。
起きやすさ 4、影響 5
python3 -c "print(4 * 5)"ここでは表示のみで、実行されません。無料アカウントを作成すると、実行ボタンで自分のラボのターミナルに入力できます。
計算したリスク表
| 資産 | 起きやすさ | 影響 | リスク値 |
|---|---|---|---|
| 共有フォルダ | 3 | 4 | 12 |
| バックアップ | 2 | 5 | 10 |
| 管理者の口座 | 2 | 5 | 10 |
| 作業ログ | 4 | 2 | 8 |
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大きい順に並べて優先順位を決める
リスク値が大きいものほど、先に手を打ちます。表を大きい順に並べると、優先順位になります。
次の Run は、リスク値と名前を並べた3行を、sort -rn で数の大きい順に並べます。-n は数として、-r は逆順に並べます。
数の大きい順に並べる
printf '12 folder\n10 backup\n8 logfile\n' | sort -rnここでは表示のみで、実行されません。無料アカウントを作成すると、実行ボタンで自分のラボのターミナルに入力できます。
いちばん上だけを見る
printf '12 folder\n10 backup\n8 logfile\n' | sort -rn | head -n 1ここでは表示のみで、実行されません。無料アカウントを作成すると、実行ボタンで自分のラボのターミナルに入力できます。
よくある間違い
注意
「リスクはゼロにするものだ」と考える人が多くいます。でも、ゼロにはできません。対策のあとに残る分が残余リスクです。それが受け入れられる大きさかを、決めます。
リスクへの4つの対応
高いリスクには、4つの対応があります。低減は対策で小さくすること、回避は原因をやめること、移転は保険や委託で他者に任せること、受容はそのまま受け入れることです。
低い値は受容、高い値は低減か回避、というように、リスク値の水準で選びます。
リスク値の水準と対応
| リスク値 | 水準 | ふつうの対応 |
|---|---|---|
| 1から5 | 低 | 受容して様子を見る |
| 6から14 | 中 | 計画を立てて低減する |
| 15から25 | 高 | すぐ低減か回避する |
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