電車に置き忘れたノートPC
大阪の物流会社で、営業担当の方が会社のノートPCを電車に置き忘れました。
中には取引先の住所と、来月の配送予定が入っています。翌朝、PCは駅で見つかりました。
では、何も問題はなかったのでしょうか。このレッスンでは、何を守るべきだったのかを整理します。
このレッスンのゴール
メモ
攻撃する側が何を狙い、自分たちが何を守るのかを説明できる。
キーワード
| ことば | いみ |
|---|---|
| 脅威 | 情報や機器に損害を与えうる出来事です。 |
| 脆弱性 | 脅威につけこまれる弱いところです。 |
| リスク | 損害が起きる可能性と、その大きさです。 |
| 機密性 | 許された人だけが見られることです。 |
| 完全性 | 情報が正しく、勝手に変えられていないことです。 |
| 可用性 | 必要なときに使えることです。 |
学生が入力するセルは、このプレビューでは空白です。
攻撃者の多くはお金を狙う
攻撃者の目的で一番多いのは、お金です。
顧客の情報を盗んで売ったり、システムを止めて身代金を求めたりします。恨みや、いたずらが理由のこともあります。
ただし、脅威は人の悪意だけではありません。地震や停電、うっかりミスも脅威です。冒頭の置き忘れも、ミスによる脅威の一つです。
例: 物流会社の脅威
| 脅威 | だれが・何が | ねらい・原因 |
|---|---|---|
| ランサムウェア | 外部の攻撃者 | 身代金 |
| 偽の請求メール | 外部の攻撃者 | 振り込ませたお金 |
| 顧客名簿の持ち出し | 辞める社員 | 転職先での利用 |
| ノートPCの置き忘れ | 社員のミス | 悪意はない |
| 倉庫の停電 | 自然や設備 | 悪意はない |
学生が入力するセルは、このプレビューでは空白です。
守るものは三つの性質
情報を守るとは、三つの性質を守ることです。
機密性は、許された人だけが見られることです。名簿が外に漏れると、これが失われます。
完全性は、中身が正しいことです。だれかが値段を書き換えると、これが失われます。
可用性は、使いたいときに使えることです。システムが止まると、これが失われます。
例: コンビニチェーンで起きたこと
| 起きたこと | 失われた性質 |
|---|---|
| 会員の住所リストがネットに出た | 機密性 |
| おにぎりの値段が 1 円に書き換えられた | 完全性 |
| 全店のレジが 3 時間使えなくなった | 可用性 |
学生が入力するセルは、このプレビューでは空白です。
よくある思い違い
注意
「うちのような小さな会社は狙われない」と考える方は多いです。しかし攻撃の多くは、相手を選ばず自動で行われます。会社の大きさではなく、守りの弱いところから入られます。
リスクは起こりやすさと影響で見る
すべての脅威に同じ力で備えることはできません。そこでリスクの大きさを比べます。
よく使うのは、起こりやすさと影響の大きさを 1 から 3 で決め、掛け合わせる方法です。
数字が大きいものから対策します。置き忘れは起こりやすさ 2、影響 3 なので、リスクは 6 です。
試す: リスクを計算する
# 大阪の物流会社で見つけた心配ごと
# 起こりやすさと影響は、どちらも 1(小)から 3(大)
risks = [
["ノートPCの置き忘れ", 2, 3],
["配送システムの停止", 1, 3],
["共有フォルダの消し忘れ", 3, 1],
]
for risk in risks:
name = risk[0]
score = risk[1] * risk[2]
print(name, "のリスク:", score)
# 「共有フォルダの消し忘れ」の影響を 3 に変えて、もう一度実行してください。
コードの名前は英語で書きます
ヒント
risk_score のように、変数や関数の名前は英語で書きます。多くの職場で、チームの全員が読めるように英語を使うからです。コメントと表示する文は日本語のままです。